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日本漢方のどこがおかしいか


 この点については、既に詳しく「中医学と漢方医学」(1989年月刊『和漢薬』誌1月号(通刊428号)巻頭論文)及び、東洞批判を中心に展開した拙文「日本漢方の将来『中医漢方薬学』の提唱」(『漢方の臨床』誌・東亜医学協会創立50周年記念特集号発表論文)で述べているので、是非とも目を通して頂きたいと思う。
 昨年の本誌12月号(1988年『和漢薬』誌・通刊427号)の拙文「遠田先生への反論及び中医学用語の弁護論」における文末において、「東洞批判論」の予告をしておいたが、故あって東亜医学協会創立五十周年記念特別号である前記「漢方の臨床」誌において発表させて頂いた。

 重要な補足としては、東洞流以外の日本漢方のうち、陰陽五行学説等の内経思想を基礎とした流派においても(私自身、一時、深入りしかけた経験から述べると)、同じ中国の古代哲学から出発しながら、その後の中国における発達した成果を参考にすることもなく、いたずらに古代哲学のレベルに留まったまま、その思想や理論を実践に直結して応用することが殆どできない、単なるお飾り的な理論武装の世界のように思われる。

 その点、現代中医薬学は常に理論と実際が直結する方向で発達して来ており、「陰陽五行学説」にしても、妄信的に取り入れている訳ではなく、常に「批判的に継承」している。
 したがって先の遠田先生のように「荒唐無稽」などと極め付けて安易に否定することもなく、無批判に受け入れている訳でもない。

 何億という人口をかかえる中国において、長い年月、臨床実践を繰り返して獲得した豊富な経験と理論知識に基づき弁証法的に打ち立てて来た現代中医薬学と、歴史も浅く少人数で何とか今日まで維持して来た日本漢方の歴史を比較するだけでも、レベルの程が推察できようというものである。

続きは⇒日本漢方の優れた点